2024年8月6日(火)能「通小町」セルリアンタワー能楽堂|主催:理春会能
- ポイント
RISHUNKAI NOH
第一回 理春会能《通小町》
概要
19時 開演
仕舞 敦盛クセ 深津洋子
一調 野守 井上貴覚 小寺真佐人
小舞 猿婿 大藏彌太郎
能 通小町 辻井八郎 林美佐
20時30頃終了予定
仕舞「敦盛クセ」
《解説》
わずか十六歳の平敦盛を討った熊谷直実は、今は出家し蓮生法師と名のる。その蓮生の前に在りし日の姿で敦盛の霊が現れ、笛を愛したことや合戦での最期の様子を見せる、能〈敦盛〉。
仕舞では、隆盛を誇った平家一門が源氏に追われ、寂しい須磨の浦へとたどり着く場面を地謡に合わせて舞い、優美な貴公子の悲劇を際立たせます。
★「仕舞」とは
能の一部分を抜き出してシテの所作を紋付袴姿で一人で舞う上演形式。囃子は入らず地謡のみで舞います。
一調「野守」
《解説》
旅の山伏は奈良春日野の野守(禁猟の野を守る番人)の老人から、かつて帝が見失った鷹を見つけたのも、鬼神が持つのも「野守の鏡」だと教えられる。その後鬼神が出現し、鏡に地獄の有様などを映し出す。
能〈野守〉は、邪なものを正す存在として鬼神を描き、一調では、豪快な太鼓と力強い謡で、鏡の力や鬼神の威勢を表します。
★「一調」とは
一人が謡い小鼓・大鼓・太鼓いずれかを演奏する上演形式。
囃子の手が通常と変わり技巧を凝らした演奏になります。
小舞「猿聟」
《解説》
能〈嵐山〉の替間(通常とは内容や演出を変えた間狂言)として知られる〈猿婿〉。嵐山の舅の元を猿の婿が訪れて婿入りの挨拶をし、にぎやかな祝いの酒宴が行われます。その中で婿が舞うのがこの小舞。嵐山の春ののどかさと婿入りのめでたさが感じられる祝言の舞です。
★「小舞」とは
狂言方が舞う舞のこと。シテ方の仕舞にあたります。
能「通小町」
《解説》
八瀬の里に住む僧の元に、毎日木の実を届ける女は、市原野辺に住んだという小野小町の霊だった。やがて現れる深草少将の霊とともに、二人は僧に供養を求め、百夜通いの様を見せる。
夢幻能では、はじめに現れる女は、後に正体を現す霊(後シテ)の化身(前シテ)ですが、〈通小町〉では、女(小野小町の霊)はツレで、別人の深草少将がシテとして登場します。
前半は、女による「木の実尽くし」の謡、後半は少将の「百夜通い」の再現が聞きどころ見どころとなります。
生前、小町が少将に求めた百夜通いはあと一夜で成功せず、死後執心を残した少将は、小町の成仏を妨げます。飲酒戒を守ったことで、最後には成仏するものの、二人の心はすれ違い続けたようにも思えます。
ご覧になる皆さんはどのようにお感じになるでしょうか。
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